親知らずが痛いけれど、抜くしかない?
「親知らず」と聞くと、どんなイメージが浮かびますか?
「痛い」「抜かなくてはいけない」「役に立たない」など、マイナスのイメージかもしれません。
しかし、すべての親知らずを抜く必要があるわけではありません。
お口の中の状況によって、抜かなくてはいけない場合と、抜かなくていい、あるいは抜かないほうがいい場合もあります。
当院では、患者さんの状況に合った対処法をご提案しますので、まずは、お気軽にご相談ください。
抜く場合
- 腫れが繰り返されるとき
- 大きな虫歯ができ、治療がしにくいとき
- 歯ならびに悪影響があるとき
- 噛み合わせる歯がないとき(上か下かどちらか一方しか生えていない)
- 隣の歯の虫歯リスクを高めているとき
抜かなくていい場合
- 腫れや痛みなどのトラブルがないとき
- 奥歯として、正常に機能しているとき
- 歯の土台や移植治療に使用できる可能性があるとき
親知らずを抜くことになった場合、次のような流れで治療を行います。
患部にたまるゼリー状の血は「かさぶた」です。自然治癒を促すものですので、気になるからといって水で流してはいけません。
麻酔をします
歯が見えないときは、メスなどを入れて歯が見えるように歯肉を広げる場合がありますが、麻酔をしているため痛みは感じません。
歯が大きく傾いている場合は、歯の周りの骨をごくわずかだけ削ります。
傾いて前の歯にぶつかっているときは、歯の頭を削ります。
親知らずを抜きます。
歯肉を広げた場合は縫合し、1~2週間後に抜糸します。
治療の所要時間は30分~1時間半程度です。
思い切って抜歯してしまえば、それ以降その親知らずに悩まされることはありません。
そう考えれば、親知らずの抜歯はそれほど負担なことではないといえるかもしれませんね。
親知らずの抜歯後は、次のことに注意しましょう。
当日は安静に
治療の際には多少の出血があります。
飲酒や運動、またゆっくりお風呂につかるなど、血行がよくなるようなことは避けましょう。
患部から血がだらだらと出る場合は、清潔なガーゼを噛んで圧迫し、止血します。
患部を洗い流さない
患部にたまるゼリー状の血は「かさぶた」です。自然治癒を促すものですので、気になるからといって水で流してはいけません。
腫れたら冷やす
腫れた場合は冷やしてください。冷却ジェルシートなどを利用するのも効果的です。